今は1月で冬真っ只中で落葉樹には葉っぱが見られませんが、9月下旬頃には紅葉の季節が訪れます。毎年ベランダに植えているハイビスカスローゼルも葉っぱが黄色から赤みがかってきます。私が育てている子宝草も冬には紅葉します。パッションフルーツの葉っぱは黄葉(こうよう)します。ここでは紅葉のメカニズムについて書きたいと思います。

葉っぱにはクロロフィル(葉緑素)という緑色の色素と黄色のカロテノイドが含まれているので緑色〜黄緑色をしています。昼と夜の寒暖の差が大きくなってくると、紅葉してきます。温度が低くなると植物が水を吸い上げる力は弱くなって、光合成の効率が悪くなるので、クロロフィルが分解されていきます。葉っぱと枝の間に物質移動の障壁(離層と呼ばれる)ができて、葉っぱで合成されたグルコースが葉っぱから出ていけないので、葉っぱ内で様々な生合成経路を経て赤い色素アントシアニンになります。これが、落ちかけの葉っぱが黄色〜赤になるメカニズムです。バナナが緑色から黄色に変わるのは、クロロフィルが分解されて、カロテノイドの色が残ったためです。このように、紅葉という現象は厳密には黄葉(こうよう)と紅葉(こうよう)からなります。黄葉はイチョウが代表的で、紅葉はカエデが代表的です。落葉は、植物が水を吸い上げる力は弱くなってきているのに水の蒸発は葉っぱから起こるので、休眠期に入る前に負担の大きい葉っぱを落としてしまおうという現象です。

寒暖の差が激しいほど紅葉がきれいになるのは、気温が下がると離層が形成されることと、反応速度は一般にアレニウスの式(k=Aexp(-E/RT))で表されるように温度(T)が高いほど速くなるのでグルコースがたくさん合成される、ひいてはそのグルコースを使ってアントシアニンがたくさん合成される、ということで説明がつきます。ということは、りんごなどが赤いからといって甘いとは限らないことも頷けます。つまり、アントシアニンがたくさん合成されたあとにグルコースはあまり残っていないかもしれないからです。

りんご

それでは、また。