フラバノールとはフラバン-3-オールのことです。フラバンという物質の3番の位置に水酸基(-OH)が付いていることを意味しています。このフラバンという物質はカテキンやカテキンガラート、いわゆるフラバノール類の基本骨格でもあります。カテキン類はいろいろありますが、もっとたくさんの水酸基がついています。いわゆるポリフェノールです(ポリはたくさんという意味があります)。この通称フラバノールと呼ばれる有機分子は、記憶力の改善に効果があるといわれています。しかも劇的にということらしいです。つまり、私達はココアを飲むと記憶力がアップするということになります。

フラバン-3-オールの名前の説明

3-Flavanol

フラバン-3-オールとは、ここに示すような構造式を有しています。この図を使って説明すると、左側の六角形がベンゼン環で、それにくっついた六角形の上に酸素原子Oを有しています。この酸素原子Oの部分が1番になり、2番のところにフェニル基(Hが1個はずれたベンゼン環はフェニル基という置換基になります)が付いていて、その次の3番の位置に水酸基(-OH)が付いていることがわかります。六角形2つと2位のフェニル基を合わせてフラバン(Flavan)といいます。これの3位に水酸基が付いているからフラバン-3-オール(Flavan-3-ol)となるわけです。水酸基にはアルコール性の水酸基(エタノールethanolなど)とフェノール性の水酸基(ベンゼン環に水酸基が1個ついたものはフェノールphenolといいます)がありますが、これらのいずれも語尾が-olになっています。ここでは厳密に言えば前者のアルコール性水酸基になりますが、いずれにしてもこの-olをFlavanに付けるとFlavanolとなるわけです(もし、水酸基が左側のベンゼン環か右側のベンゼン環に付いていれば、その水酸基はフェノール性の水酸基の性質を示します)。なぜ「3-」という番号が付いているかというと、水酸基の付く位置はほかにもあるので、指定しないとどこに付いているかわからないからです。フラバンの場合は前述のように酸素原子Oが1番ですので、そこから見て隣りの隣りの炭素原子は3番になります。そこの水素原子Hが水酸基-OHに置換されているので、3-FlavanolまたはFlavan-3-olとなるわけです。ちなみにフラバン(Flavan)という名称は慣用名です。慣用名とは、国際名の付け方のルールに従った命名ではなく、たまたまそういう名称が使われてきたので使っている名称のことです。「慣用」という部分がそれを物語っています。この骨格は緑茶などの渋味の主成分であるカテキン類にも含まれています。

それでは、また。