こんにちは。kuma&nomiです。

今日はγ-アミノブタン酸(γ-アミノ酪酸, GABA)についてです。神経伝達物質として知られていて、癒し効果があるといわれています。だからチョコレートにブレンドしてあるのもあるわけです。

最近はGABAの入ったチョコレートが販売されています。GABAとはギャバと読みます。gamma-aminobutyric acidを略してGABAです。

GABAはL-グルタミン酸からアミノ基の近くのカルボキシル基から二酸化炭素CO2が取れた(脱炭酸した)形をしています。

γ-アミノ酪酸(GABA)
GABA

L-グルタミン酸((S)-2-アミノペンタン二酸)
グルタミン酸

GABAは1-位のカルボキシル基がなくなって、もう片方のカルボキシル基が1-位になったものと考えることができます。グルタミン酸のように2つカルボキシル基があった場合に、どちらの炭素が1-位になるかというと、アミノ基の付いている炭素の位置番号が小さくなるようにしなければならないので、アミノ基の位置番号の候補は2-位と4位がありますが、小さい方の2-位にします。ところが、GABAの場合はその1-位のカルボキシル基がとれてしまったので、もう片方のカルボキシル基の炭素が1-位になります。よって、GABAのIUPAC名は4-アミノブタン酸(4-aminobutanoic acid)となります。

ω-アミノ酸

タンパク質を構成している20種類のアミノ酸はα-アミノ酸ですが、GABAのように末端にアミノ基が付いているアミノ酸はω-アミノ酸(オメガアミノ酸)に分類されます。参考までに示すと、次のようなものがあります。カルボン酸やアルデヒドは慣用名があるものがたくさんあります。

表1 ω-アミノ酸の示性式と名称(IUPAC名と慣用名)

m
H2N-(CH2)m-COOH (または HOOC-(CH2)m-NH2)ω-aminoalkanoic acid
1
H2N-CH2-COOH Aminoethanoic acid, アミノエタン酸, グリシン Glycine, アミノ酢酸, Aminoacetic acid
2
H2N-CH2CH2-COOH 3-Aminopropanoic acid, 3-アミノプロパン酸, β-アミノプロピオン酸, β-アラニン
3
H2N-CH2CH2CH2-COOH 4-Aminobutanoic acid, 4-アミノブタン酸, γ-アミノ酪酸, γ-aminobutyric acid (略してGABA)
4
H2N-CH2CH2CH2CH2-COOH 5-Aminopentanoic acid, 5-アミノペンタン酸, δ-アミノ吉草酸, δ-Aminovaleric acid
5
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 6-Aminohexanoic acid, 6-アミノヘキサン酸, ε-アミノカプロン酸, ε-Aminocaproic acid
6
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 7-Aminoheptanoic acid, 7-アミノヘプタン酸, ξ-アミノエナント酸, 7-アミノエナント酸, 7-Aminoenanthic acid
7
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 8-Aminooctanoic acid, 8-アミノオクタン酸, Ω-アミノカプリル酸, 8-アミノカプリル酸, 8-Amiocaprylic acid
8
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 9-Aminononanoic acid, 9-アミノノナン酸, 9-アミノペラルゴン酸, 9-aminopelargonic acid
9
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 10-Aminodecanoic acid, 10-アミノデカン酸, セバシン酸,
10
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 11-Aminoundecanoic acid, 11-アミノウンデカン酸
11
H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH 12-Aminododecanoic acid, 12-アミノドデカン酸, 12-アミノラウリン酸

mの数が5ぐらいまでは知っておいても損はありません。たとえばナイロン6の原料はm=5のε-アミノカプロン酸(イプシロンアミノカプロン酸と読みます)が原料であるというのが「ナイロン6」という名前からわかるのです。つまり、ナイロンとうのはアミド結合で繋がったポリマー(高分子化合物)なのです。そして、そのつなぎ目のところがアミド結合(-CO-NH-または-NH-CO-)になっています。α-アミノ酸が繋がったタンパク質の中のアミド結合(-CO-NH-または-NH-CO-)は特別にペプチド結合といいますが、ナイロンは生体系とは関係ない物質なのでペプチド結合とはいわず、アミド結合といいます。6という数字は、その数字が1個しかないので、原料の単量体(モノマー)が1種類で、炭素数が6個あるということがわかります。つまり、その1種類のモノマーにアミノ基とカルボキシル基が付いていて、カルボキシル基も含めて炭素数が6個で、分子間で脱水縮合してナイロンができたことがわかるようになっています。

ついでにナイロン66はヘキサメチレンジアミン(H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-NH2)とアジピン酸(ヘキサン二酸, HOOC-CH2CH2CH2CH2-COOH)が、ナイロン610はヘキサメチレンジアミン(H2N-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-NH2)とセバシン酸(HOOC-CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2-COOH)がアミド結合で繋がったポリマーであることがわかるようになっているのです。数字が2つあれば原料のモノマーが2種類で、前の数字がジアミン(アミノ基-NH2を2個有する炭化水素)の炭素数、後ろの数字がジカルボン酸(カルボキシル基-COOHを2個有する炭化水素)の炭素数を表わしています。数字の分け方は66は6と6に分けます。炭素数66のモノマーがあったとすれば、もはやそれはポリエチレンです。610についても6と10に分けます。炭素数610個のモノマーはポリエチレンですし、61と0に分けるのもおかしいです。

それでは、また。