こんにちは。kuma&nomiです。

先日、自分で栽培した鉢植えのシークヮーサーに付いた果実を初めて収穫して、焼き魚に搾って食べました。ほどよい酸味があって美味しかったです。

シークヮーサーといえば沖縄の長寿村で知られる大宜味村が有名ですが、シークヮーサーにはノビレチンというフラボノイドが含まれています。

フラボノイドの化学構造は、1-ベンゾピランの2-位にフェニル基(C6H5-)が付いたフラバン (flavan)の4-位がケトンになったフラボン (flavone) に、さらにメトキシ基が6個付いた形をしています。上記の順番は合成経路を示したものではなく、あくまでも分子の形を辿っていっただけです。実際にフラバンは天然にはほとんど存在していないので、置換基が付いた化合物から合成されます。

ベンゾピラン(クロメン)

ベンゾピラン

フラバン

フラバン

フラボン

フラボン

ノビレチン

ノビレチン

ベンゾピラン→フラバン→フラボン→ノビレチンと構造を辿ってみます。これは合成経路を示すものではなく、あくまでも便宜的に化合物の構造を説明するものです。

ベンゾピランの酸素原子(O)が1番になります。この隣りの2-位にベンゼン環が付いて、3-位と4-位に水素(H2)が付加して二重結合が消えた形の化合物がフラバンです(しつこいですが、あくまでも分子の形を便宜的に説明しているのであって、合成経路ではありません)。

そのフラバンの4-位に酸素原子が1個付いて、H原子が2個とれてケトンという化合物群に分類されるものになります。さらに、2-位と3-位からH原子が1個ずつ取れて二重結合の形になったものがフラボンです。

ノビレチンはこれにメトキシ基が6個付いています。まず、置換基のフェニル基に2個付いているので、2つを表わすdiを使います。フェニル基の手が出ているところの炭素(“C6H5-”の“-”の部分の炭素)が1番になるので、3-位と4-位に付いているとします。逆回りに見ると4-位と5-位に付いていることになりますが、この場合は若い数字の方を採用するので、3,4-Dimethoxyphenylとします。これがベンゾピラン環の2-位に付いているので、括弧()を使って2-(3,4-Dimethoxyphenyl)benzopyranとなります(もし、メトキシ基が付いていなかった場合、括弧も使わず2-Phenylだけでいいです)。あと4個メトキシ基をつけなければなりません。ベンゾピラン環の5-位は同じ六角形の中の5番目の炭素と考えがちですが、2つの環が縮合して繋がっている場合は、隣りの環に飛びます。そこから5-位, 6-位, 7-位, 8-位に4個のメトキシ基が付いているので、4個を表わすtetraをつけた5,6,7,8-tetramethoxybenzopyranとなります。そして、4-位がケトンのカルボニル基(>C=O)となっているので、4-one(ワンではなく、オン、ケトンketoneなのでオンone)となります。全部つなげると、2-(3,4-Dimethoxyphenyl)-5,6,7,8-tetramethoxybenzopyran-4-oneとなります。ベンゾピランは慣用名ですが、IUPAC名に使うことは認められています。ベンゾピランの別名はクロメンなので、ノビレチンの国際名(IUPAC名)は2-(3,4-Dimethoxyphenyl)-5,6,7,8-tetramethoxychromen-4-oneでもいいです。

こんな感じで命名してあります。逆にIUPAC名の2-(3,4-Dimethoxyphenyl)-5,6,7,8-tetramethoxychromen-4-oneから分子構造を組み立てることができます。ただし、慣用名のペンゾピランやクロメンの構造を知っていないとできませんが。慣用名は慣用的に使われてきたので使われている名前なので、考えて出て来るものではありません。なので、知っていないとどうしようもありませんが、試験でもない限り、調べればいいですね。あとは、目にしたものはできるだけ覚えておくようにします。慣用名は覚えるしかありませんが、IUPAC名は系統名なので、系統的に導き出すことができます。

ちなみに、フラボンやノビレチンはある程度共役系が長いので(共役系とは、単結合、二重結合、単結合、二重結合、単結合、二重結合というふうに規則的に伸びた結合、➖=➖=➖=➖=➖=➖=という感じ)、可視光を吸収して色を持っています。短い共役系で色があるものは黄色です。それより短いと無色です(ベンゼンなど)。吸収される可視光が長くなるにつれて、見える色は黄→赤→青→緑→黒のように変化していきます。共役系が無限大になるとすべての可視光を吸収するので黒になります。黒鉛(グラファイト)がそうです。絵の具でいろいろな色を混ぜていくと黒になりますよね。

今日の話は化学科や薬学科の大学生向けになってしまいました。次回はまた別の話をしますね。

それでは、また。

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柑橘類を栽培している理由は美容と健康に良いから

柑橘類に含まれる有用物質のうち、クエン酸とノビレチンとヘスペリジンは特に注目に値します。

私は、クエン酸とノビレチンとヘスペリジンを含んだシークヮーサーを自分で栽培しています。クエン酸といえばレモンのイメージですが、私はレモンの栽培も始めました。自分で栽培すれば残留農薬などの心配もないですし、食べ方もいろいろ工夫できるからです。例えば、私はみかんの内果皮(じょうのう)ごと食べます。そうすると私は翌日のお通じがいいからです。アルベド(中果皮)もきれいに取り除くようなことは一切せずにそのまま食べます。

でも、私が住んでいるところは沖縄のように冬に冷え込まない温暖な土地ではありません。なので、苗木が寒さに耐えられないこともあります。また、異常気象や台風などの自然災害で栽培がうまくいかないこともあります。年によってばらつきもあります。でも、最悪の場合でもクエン酸とノビレチンとヘスペリジン3つとも含むシークヮーサージュースを利用する方法があります。これならクエン酸とノビレチンとヘスペリジンという有用物質が一度に摂れます。でも、私は本当は絞ったものではなく、果実をそのまま皮を剝いて内果皮も中果皮も食べたいです。

実際のところは、栽培は自然災害と隣り合わせだし、害虫の駆除もしなければならないし、収穫も年によってばらつきがあります。そのようなことで一喜一憂するくらいなら最初から市販品を購入した方が結果的には物理的にも精神的にも一番楽です。手間がかからず結果的にはコストも栽培ほどはかからないからです。でも、栽培には栽培特有の面白さがあるので、やめられません。