老化は酸化によって引き起こされるといっても過言ではありません。タバコを吸う人は活性酸素が発生するのでビタミンCをたくさん摂った方がいいのはそのためです。植物化学成分(フィトケミカル、微量非栄養素)には活性酸素を不活性化して酸化(老化)を防止する作用、すなわち、抗酸化作用があることが明らかになっています。それゆえ、野菜や果物を通じてフィトケミカルを摂取したりして健康寿命を伸ばし、化粧品にフィトケミカルを配合したりしてアンチエイジングすることができると考えられています。最近はフラーレンC60を使ったコスメまで出現しました。

代表的な野菜やフルーツに含まれる微量非栄養素とその機能

脂質、タンパク質、炭水化物は、カロリー源となることから三大栄養素と言われます。これに表3のビタミンと表4のミネラルを合わせて五大栄養素と言われます。さらにセルロースなどヒトが消化できない食物繊維が第6の栄養素といわれ、腸内環境を改善します。さらに、第7の栄養素として植物化学成分があります。微量非栄養素と呼ばれるのは、微量で機能を発揮するからです。カロリーはゼロです。

表1 代表的な野菜・果物に含まれる植物化学成分と機能

レモン 分類:果実酸
フィトケミカル成分:クエン酸、機能:整腸作用、疲労回復
オレンジ 分類:トリテルペン
フィトケミカル成分:リモニン、機能:発ガン予防
茄子 分類:アントシアニン
フィトケミカル成分:ナスニン、機能:眼精疲労予防
大豆 分類:イソフラボン
フィトケミカル成分:ゲニステイン、機能:ホルモン分泌調節
タマネギ 分類:フラボノール
フィトケミカル成分:ケルセチン、機能:抗酸化、発ガン予防
カイエンペッパー 分類:酸アミド
フィトケミカル成分:カプサイシン、機能:脂肪燃焼
人参 分類:カロテノイド(カロチノイド)
フィトケミカル成分:β-カロテン(β-カロチン)、機能:ビタミンAの前駆体
ブロッコリー 分類:イソチオシアネート
フィトケミカル成分:スルフォラファン、機能:解毒酵素誘導
ニンニク 分類:硫化アリル
フィトケミカル成分:アリシン、機能:活力増強
トマト 分類:カロテノイド(カロチノイド)
フィトケミカル成分:リコピン(リコペン)、機能:抗酸化、発ガン予防
舞茸 分類:多糖類
フィトケミカル成分:β-グルカン、機能:発ガン予防
ホウレンソウ 分類:カロテノイド(カロチノイド)
フィトケミカル成分:ルテイン、機能:抗酸化、網膜の保護
海藻類 分類:多糖類
フィトケミカル成分:アルギン酸、機能:コレステロール調節
柚子 分類:モノテルペン
フィトケミカル成分:リモネン、機能:血行促進、発ガン予防
牛蒡 分類:多糖類(オリゴ糖)
フィトケミカル成分:イヌリン、機能:腸内環境の改善

表2 第7の栄養素としての微量非栄養素
(第6の栄養素は食物繊維)

ポリフェノール フラボノール
イソフラボン
アントシアニン
フェニルプロパノイド
リグナン
その他:クルクミン、レスベラトロール(赤ワイン、赤ぶどう)
含硫黄化合物 硫化アリル
グルコシノレート:シニグリン
イソチアシアネート:スルフォラファン
カロチノイド カロチン類
キサントフィル類
多糖類 β-グルカン、フコイダン、イヌリン
テルペノイド モノテルペン
セスキテルペン
ジテルペン
トリテルペン

表3 ビタミンの種類と働き

ビタミンA 脂溶性を示す。皮膚・粘膜を保護し、暗所での視力を保持。抗ガン作用。
葉酸 水溶性を示す。ビタミンB群の一つで、赤血球の産生に関与。胎児の発育に重要。
ビタミンC 水溶性を示す。コラーゲンの生成や鉄の吸収を促進。ストレスに負けないために重要。(本当の意味ではビタミンではない。)
ビタミンE 脂溶性を示す。細胞膜に存在し、血管の酸化による動脈硬化やホルモン分泌に関わる不調を改善。

表4 ミネラルの種類と働き

カルシウムCa 骨や歯、爪や髪をにとって重要。心臓や神経伝達に関与。
鉄Fe ヘモグロビンとして酸素を運搬し、酵素の活性化、栄養素の燃焼に関与。
カリウムK 体内の水分調節、心臓や筋肉の機能に関与。
亜鉛Zn 味覚や嗅覚を維持し、免疫や性腺の機能に関与。

植物化学成分は抗酸化作用の他にも、抗糖化作用、消炎作用、ホルモン分泌の調整作用、発ガン予防、その他、たくさんの機能を有していて、私達の健康の維持に寄与しています。

それでは、また。