ビタミンは5大栄養素の一つで、たぶん皆さんが知っているビタミンを挙げなさいと言われたら最初に思いつくであろう最も代表的なビタミンです。ビタミンは五大栄養素の中で、少量でいいから何としても外部から摂取しなくてはならない物質です。それは、補酵素になる物質だからです。しかし、ビタミンCは補酵素にはなりません。そういう意味ではビタミンCは厳密な意味ではビタミンではないのですが、3番目に発見されたものとしてA, B, CのCが付けられています。ビタミンCは別名L-アスコルビン酸です。ビタミンCが最も多く含まれる食べ物として、皆さんはレモンが思い浮かぶと思います。実はグァバがレモンよりかなり多くのビタミンCを含んでいるのです。沖縄の人は日常にグァバがたくさんあるので、ビタミンCの補給にはもってこいですね。私達の身の回りではローズヒップなどに多く含まれていることが知られています。ビタミンCは還元能のある有機化合物です。いわゆる還元剤です。還元剤自身は酸化されることによって、相手が還元されます。でも、ビタミンCは触媒ではないので1回の仕事で終わりです。タバコを吸う人は活性酸素が発生するのでビタミンCを多く摂るとよいと言われています。活性酸素を還元して水H2Oにかえて無毒化してくれるからです。でも、ビタミンCを多く摂るよりタバコをやめるのが一番です。

ビタミンCの名前の由来と性質

ビタミンC

ビタミンCの国際名(系統名、IUPAC名)は、2-Oxo-L-threo-hexono-1,4-lactone-2,3-enediolまはた(R)-3,4-dihydroxy-5-((S)- 1,2-dihydroxyethyl)furan-2(5H)-oneです。この名前の意味する通りに組み立てていけば、右側のような構造式になります(スマホサイトでは上の方の構造式になります)。キラルな化合物なのでDL表示やRS表示で人間でいう右手と左手の関係を化合物名の中に明記しなければなりません。こういった右手と左手の関係にある化合物を光学異性体とか鏡像異性体とかエナンチオマーとか言います。例えば、私達の体に必要なα-アミノ酸(αはアルファと読みます)はL-体です。D-体は必要ありませんし、そもそも天然にほとんど存在しません。サリドマイドが害を与えたのはラセミ化が原因です。命名の詳細は成書を参照してください。

ビタミンは最初は生体に必要な(vital)アミン(amine, 一般式R-NH2やR-NH-R’やR-N-R'(R”)で表される窒素原子Nを含む化合物群)であると考えられていたので、 vital amineからVitamineと名付けられました。しかし、アスコルビン酸(ビタミンC)のように窒素原子(アミノ基)を含まないものもあるので、語尾のeを取り除いてVitaminとなったと言われています。

ビタミンCは水に溶けるので、摂り過ぎても尿として排出されます。ちなみにリポビタンDに含まれるタウリンも水に溶けるので、余った分は尿として出て来ます。厄介なのは水に溶けないビタミンです。水に溶けない有機化合物は一般に油に溶けるものが多いです。なので、そういった性質を脂溶性といいます。そういうものを摂り過ぎると体の中の脂の中に取り込まれて蓄積していきます。摂り過ぎると体に悪影響があります。

最後に、温州みかんなどの皮を剝いた時に見える白い筋はアルベド(内果皮)と言われますが、これを一生懸命外して食べる人がよくいます。しかし、それはとてももったいないことです。みかん本体よりも豊富な栄養が含まれています(たとえばビタミンPと呼ばれるものなどです)。

それでは、また。